SCROLL
#大学卒業後 #就職 #山形 #東北 #起業 #進路 #関東
2024.07.30

「就職・起業に関する調査」〜地方の大学に在籍している大学生が、進路をどのように考えているのか〜

就職・起業に関する調査(2024年6月)

山形市にある東北芸術工科大学に在籍している18歳〜24歳の男女を対象に「就職・起業に関する調査」を実施しました。昨今、首都圏一極集中の傾向が高まるなか、地方の大学に在籍している大学生が、進路をどのように考えているか、アンケート結果をみていきたいと思います。

トピックス

調査結果

【1】関東地方で就職を希望する大学生は、全体の42.0%。

山形市にある東北芸術工科大学に在籍している大学生の男女150名にアンケート調査を行ったところ、「関東地方で就職したい」と回答した対象者が63名(42.0%)だった。 一方で、「山形県内で就職をしたい」と回答した対象者は、13名(8.7%)という結果だった。東北芸術工科大学は、アーティストとして活動を続ける学生もいるため、「正直、今は何も考えられていない」15名(10%)、「その他」8名(5.3%)の数も存在している。また「起業したい」は、5名(3.3%)がいることもわかった。

「その他」を選択した対象者の回答は以下のとおり。新卒の就職も短期的なステップとして捉えている大学生がいた。一度県外で就職してから山形(東北)に戻りたいという方向性も伺えた。

【2】進路の心配事は、漠然とした不安感と金銭面への課題感

進路に関する心配事を記述式(任意)で求めたところ、大学生のリアルな心情が浮き彫り化された。

東北芸術工科大学デザイン工学部教授で、大学生の就職支援も行う関良樹氏は、次のように分析しています。 「本調査では、山形県山形市にある東北芸術工科大学に在籍している大学生150名に、進路についての調査を実施しました。全体の42%が山形から関東への就職を希望しており、山形県内で就職を考えている比率は、8.7%と低い値でした。一方で、不安なことを記述式で回答を求めたところ、一度関東など県外に出て、その後山形(地元)に戻りたいという意向も確認できました。大学生と日々会話をしていても、将来は、地元に戻りたいという学生が多く、東京にはキャリアのステップとして位置づけていることも確認できます。地方自治体の役割としては、東京への就職を阻止することではなく、東京に出向いてキャリアを積んだ人を、歓迎する体制が必要だと感じています。3年後、5年後に地元に戻ってきても、仕事と生活がしやすい環境整備にとりくむべきだと感じています」

関良樹 Yoshiki Seki

関 良樹

東北芸術工科大学イノベーション&コミュニケーション研究所所長 兼 デザイン工学部 教授

調査項目

調査概要

調査主体

東北芸術工科大学 イノベーション&コミュニケーション研究所 事務局

注意

本調査結果の利用には、必ず、東北芸術工科大学イノベーション&コミュニケーション研究所(通称:IC Lab.)の明記をお願いします。

記事をシェアする

記事をシェアする

コメントを書く

Page Top